
「知らない投稿がされている…」「ログインできなくなった!」
毎日使っているInstagramが乗っ取られる被害は、他人事ではありません。大切な思い出や人間関係が詰まったアカウントを守るため、そして万が一の時に冷静に対処するために、正しい知識を持つことが不可欠です。
この記事では、Instagramアカウントが乗っ取られた際の具体的な復旧手順から、二度と被害に遭わないための鉄壁の予防策まで、誰にでも分かりやすく、そして詳しく解説していきます。
目次
- 第1章:あなたのInstagramは大丈夫?乗っ取りのサインと初期対応
- 1-1. こんな症状は危険!乗っ取りのサイン
- 1-2. 【ログインできる場合】被害を食い止める緊急アクション
- 第2章:【ログイン不可でも諦めない】アカウントを取り戻す詳細ステップ
- 2-1. ヘルプセンターを通じたアカウント復旧フロー
- 2-2. 【最重要】動画自撮りによる本人確認を突破するコツ
- 2-3. 無事に復旧!まずやるべきセキュリティ再設定
- 第3章:二度と被害に遭わないために!今すぐできる鉄壁の防御策
- 3-1. 最強の盾「二段階認証」を必ず設定しよう
- 3-2. 「強力なパスワード」の作り方と管理術
- 3-3. 巧妙な罠「フィッシング詐欺」を見破る方法
- 3-4. 日頃からできるセキュリティ習慣
- 第4章:万が一の時のための追加アクション
- 4-1. 周囲への注意喚起で二次被害を防ぐ
- 4-2. 警察への相談も視野に
- まとめ
第1章:あなたのInstagramは大丈夫?乗っ取りのサインと初期対応

まずは、自分のアカウントが乗っ取られている可能性に気づくことが第一歩です。
1-1. こんな症状は危険!乗っ取りのサイン
以下のいずれかに当てはまれば、すぐに行動を開始してください。
- 身に覚えのない投稿、ストーリー、DMが送信されている
- プロフィール情報(名前、自己紹介、リンク、プロフィール写真)が勝手に変更されている
- フォロー・フォロワーに知らないアカウントがある
- パスワードが変更され、ログインできなくなった
- Instagramから「メールアドレスが変更されました」という通知メールが届いた
1-2. 【ログインできる場合】被害を食い止める緊急アクション
まだログインできる状態であれば、被害が拡大する前に以下の対応を迅速に行いましょう。
- パスワードを即時変更する:
- [設定] > [セキュリティ] > [パスワード] から変更します。
- 絶対に他のサービスで使っていない、新しく複雑なパスワードに設定してください。
- ログインアクティビティを確認・強制ログアウト:
- [設定] > [セキュリティ] > [ログインアクティビティ] を開きます。
- 見覚えのない場所やデバイスからのログインがあれば、すべて強制的にログアウトさせましょう。
- 連携アプリを解除する:
- [設定] > [セキュリティ] > [アプリとウェブサイト] から、不審なアプリやもう使っていないアプリとの連携をすべて解除してください。
第2章:【ログイン不可でも諦めない】アカウントを取り戻す詳細ステップ

すでにログインできない場合でも、諦めるのはまだ早いです。Instagramの公式サポートを通じてアカウントを取り戻しましょう。
2-1. ヘルプセンターを通じたアカウント復旧フロー
- サポートリクエストを開始:
- ログイン画面で「パスワードを忘れた場合」や「ログインに関するヘルプ」をタップします。
- ユーザー名や電話番号を入力しても復旧できない場合、「アカウントにアクセスできない場合」などの選択肢を選び、画面の指示に従ってサポートをリクエストします。
- 本人確認情報で返信する:
- サポートをリクエストすると、Instagramから自動応答メールが届きます。アカウント作成時のメールアドレスや電話番号、使用していたデバイスの種類など、本人であることを証明する情報を求められるので、正確に返信してください。
2-2. 【最重要】動画自撮りによる本人確認を突破するコツ
次に、多くの場合「動画自撮り」による本人確認が求められます。これは、あなたのアカウントにある顔写真と、今撮影するあなたの顔を照合する、極めて重要なプロセスです。
- 撮影の流れ:
- Instagramから送られてくるメールの指示に従い、動画撮影画面を開きます。
- 画面に「顔をゆっくり右に向けてください」「上を向いてください」といった指示が表示されます。
- その指示通りに、ゆっくりと、そしてはっきりと顔を動かして撮影します。
- 成功のコツ:
- 明るい場所で撮影する: 顔がはっきり認識できるように、照明が十分な場所を選びましょう。
- 指示に正確に従う: 焦らず、一つ一つの指示に丁寧に従うことが承認への近道です。
- 顔が写った投稿があると有利: アカウントにあなたの顔が写っている投稿が多ければ多いほど、AIが本人と判断しやすくなります。
2-3. 無事に復旧!まずやるべきセキュリティ再設定
本人確認が承認されると、アカウント復旧用のリンクがメールで送られてきます。復旧できたら、安心する前に必ず以下の設定を行ってください。
- 新しいパスワードを設定する
- 真っ先に「二段階認証」を設定する(方法は第3章で解説)
- 再度「ログインアクティビティ」を確認し、不審なアクセスをすべて削除する
第3章:二度と被害に遭わないために!今すぐできる鉄壁の防御策

アカウントを取り戻したら、二度と乗っ取られないようにセキュリティを強化しましょう。
3-1. 最強の盾「二段階認証」を必ず設定しよう
これは最も重要な対策です。 パスワードが万が一漏洩しても、あなたのスマホ(に届く認証コード)がなければログインできなくする仕組みです。認証方法には「SMS」と「認証アプリ」がありますが、セキュリティ専門家としては「認証アプリ」の利用を強く推奨します。
- なぜ「認証アプリ」が推奨されるのか?
- SMSより安全: SMS(電話番号)は、SIMスワップ詐欺(電話番号を乗っ取る手口)によって突破されるリスクがゼロではありません。認証アプリはスマホ本体でコードを生成するため、このリスクがありません。
- オフラインでも使える: 認証アプリは電波がない場所や海外でもコードを生成できるため、ログイン時に困ることがありません。
- 認証アプリを使った設定方法(推奨)ステップ1:認証アプリをインストールする
- まず、お使いのスマートフォンに認証アプリをインストールします。代表的なアプリには以下のようなものがあります(いずれも無料です)。
- Google Authenticator (Google認証システム)
- Microsoft Authenticator
- Twilio Authy
- Instagramのプロフィール画面右上のメニュー(三本線)から [設定] を開きます。
- [セキュリティ] > [二段階認証] へと進みます。
- 「認証アプリ」が推奨と表示されているので、これを選択して設定を開始します。
- 画面にQRコードと「キー」と呼ばれる長い文字列が表示されます。
- (方法A)QRコードをスキャン: インストールした認証アプリを開き、「アカウントを追加」や「+」ボタンをタップして、Instagramの画面に表示されたQRコードを読み取ります。
- (方法B)キーを入力: QRコードが読み取れない場合は、Instagramに表示されている「キー」をコピーし、認証アプリに手動でペーストして設定します。
- 連携が成功すると、認証アプリに「Instagram (あなたのユーザー名)」という項目が追加され、30秒ごとに新しい6桁の数字が表示されるようになります。
- 認証アプリに表示されている6桁の数字を、Instagramの画面に入力します。
- これで設定は完了です!
- 設定完了後、Instagramの画面に**「バックアップコード」**が表示されます。これは、スマホを紛失したり、認証アプリが使えなくなったりしたときにログインするための最後の切り札です。
- スクリーンショットを撮り、印刷するなどして、絶対に安全な場所に保管してください。
- まず、お使いのスマートフォンに認証アプリをインストールします。代表的なアプリには以下のようなものがあります(いずれも無料です)。
3-2. 「強力なパスワード」の作り方と管理術
- 長さと複雑さ: 大文字・小文字・数字・記号を組み合わせ、12文字以上の長さにしましょう。
- 使い回しは厳禁: サービスごとに全く異なるパスワードを設定してください。パスワード管理アプリの利用も有効です。
3-3. 巧妙な罠「フィッシング詐欺」を見破る方法
「アカウントに問題が発生しました」などと不安を煽るDMやメールで偽のログインページに誘導し、情報を盗む手口です。
- リンクは安易にクリックしない。
- Instagramからの公式な連絡は、必ずアプリ内の [設定] > [セキュリティ] > [Instagramからのメール] で確認できます。ここにないメールはすべて偽物です。
3-4. 日頃からできるセキュリティ習慣
- 定期的に「ログインアクティビティ」をチェックする。
- 公共のWi-Fiなど、安全でないネットワークでのログインは避ける。
第4章:万が一の時のための追加アクション

乗っ取りに気づいたら、自分だけで抱え込まないことも大切です。
4-1. 周囲への注意喚起で二次被害を防ぐ
LINEや他のSNSなど、別の手段で友人やフォロワーに「インスタが乗っ取られたかもしれないので、不審なDMが来ても無視して!」と知らせましょう。あなたになりすました詐欺被害を防ぐことができます。
4-2. 警察への相談も視野に
金銭的な被害が出た場合や、あなたの名前で犯罪行為が行われた場合などは、速やかに最寄りの警察署やサイバー犯罪相談窓口に相談してください。
まとめ

Instagramの乗っ取りは誰にでも起こりうる脅威ですが、正しい知識があれば、被害を最小限に抑え、アカウントを取り戻すことが可能です。
そして何よりも大切なのは、「認証アプリを使った二段階認証の設定」という最強の予防策を講じておくこと。この記事を読み終えたら、ぜひ5分だけ時間を作って、ご自身のアカウント設定を見直してみてください。その一手間が、あなたの大切なアカウントを未来の脅威から守ります。
もし、ご自身で二段階認証の設定をするのが不安な方や、手順が難しく感じる場合は、弊社で設定を代行することも可能です。
また、すでに乗っ取り被害に遭ってしまい、どうすれば良いか分からないという場合も、ぜひ一度ご相談ください。 ただし、乗っ取りから時間が経過してしまうと、アカウント復旧が極めて困難になるケースがございます。被害に気づいたら、一日でも早く行動することが重要です。